「負け」を「勝ち」に変えられる強さを
踊ってミタ観てきました。
※ネタバレがあるかと思うのでこれから観るという人は読まないでください。
岡山天音のファンというのが大きな理由ですが、
ポエトリーエンジェルを観てとても好きな映画だったというのと、
物語のテーマもすごい興味深かったのですごく楽しみでした。
「踊ってみた」とか「ボカロ」に対して、昔はまったく興味を持ったことが無かったです。音楽とかアイドルは物心ついた時からずっと好きだったけど、どちらかというと実際に現場に行って感じる音楽やアイドルが好きだったので、大学生になった時に軽音サークルに入って初めて、ボカロ音楽とか初音ミクとかそういう文化を知って、機械が歌っている感じが少し苦手だなーと思っていました。
でも、米津玄師がでてきたときに少しその意識が変わったというか。この人はただ自分にコンプレックスがあったり、世に自分をさらけ出す怖さがあったりしだだけなのかなーって。そう考えると、才能のある人や作品を作っている人の表現の入り口や場が広がっていく一つの方法なのだろうなと今は思っています。
「踊ってミタ」も、最近たまたま人に勧められて見たPerfumeを男3人で踊ってる動画にハマりました。ダンスもキレッキレで、振りも完璧、フォーメーションも完コピなんだけど、踊っているのは至って普通の男性。おそらく学生の時からやっていて、今は社会人になっているのが服装からうかがえます。キレッキレに踊ってるけど、この人普段は真面目な顔して会社で仕事してるんだろうなあ、、と想像すると、いろんなストーリーや背景が浮かんできて面白いなあと思います。
前置きが長くなりましたが、映画「踊ってミタ」のいちばんの感想は、
わたし人が踊ってるの見るの好きなんだなあ。という事でした。
ダンスのシーンは自然と口角が上がっていました。
ミタのぎこちないダンス、女の子たちのキュートなダンス、すべてが愛しかった。
単純に元気を貰いました。
それだけでもこの映画を観る価値があると思いました。
ACミタや各所に散りばめられたコメディ要素も大好きでした。
こんな時期だからこそ、元気を貰える映画をスクリーンで観れたことが貴重で、
とても満たされた気持ちです。
この物語の主人公はミタだけど、
いちばんの主軸はやっぱり古泉ニナだなあって私は思います。
いじめ、親、過去、みじめな自分、周囲の目。
すべてに打ち勝って、自分のやりたい事を貫いた瞬間のダンスのシーンはとてつもなくかっこよかった。
世の中の大半の人は、負け続ける人がほとんどだと思う。
それを負けていると自覚していない人だっている。
「負け」を認められる強さ、そしてそれを「勝ち」に変えられる強さ。
ニナは私の理想の女性像に近かったです。
だから、映画を観ている最中にすでに推しになっていたんだと思う。
「俺はニナを廃棄させません!」
と言ってミタが自転車で走りだそうとするシーン。
めちゃめちゃ胸が熱くなって心の中で「ミタ、行けー!!」と叫んでました。
映画の中でもいちばん好きなシーンでした。
こうやってミタくんに感情移入してしまうのも、
岡山天音の俳優としての魅力だと思います。
だから好きなんだなーって改めて思いました。
あと、おとぎ話の有馬さん出演シーン。少しでしたが味でてましたね。
昔からライブにも行ってたファンとしては、
セリフ合ってるかわかりませんが、
「田舎者が東京でバンドなんておとぎ話みたいだよな」
という先輩のセリフで涙腺にきました。
映画を観てから、
「踊ってみた」の動画を見たり、ボカロ音楽を聴いたりしています。
みんな勝っています。かっこいいです。
私もがんばります。