昨日悲しみに泣いていた事が嘘のように

大好きな音楽や日々のことについて

今問われていることを考えたい

 

オンライン近衛寮祭に参加でき、

「ワンダーウォール劇場版」を観ることができました。

 

 


『ワンダーウォール 劇場版』予告編

 

 

 

 

 

 

 

今、混沌としている世界の中で

自分が取るべき行動や

発する言葉について

自身の人間性を問われている気がする。

 

納得いかないことに隣の人がイエスと言っても、

自分はノーと言えるのか。

自分の大切な場所や人を守るために

一体自分に何ができるのか。とか。

 

ワンダーウォールの中でも問われていること。

 

長い物には巻かれよ精神。

日本のサラリーマンはみんなだいたいそう。

あの人に理解してもらおうとしても無駄だよ。

そんなことに労力をさいていたら自分がしんどいだけだよ。

どんなに仕事上で尊敬できるベテランの先輩でも、

大きな権力とは戦おうとしない。

それがどんなに悲しく、空しく、空虚な気持ちにされられるか。

でも自分を守るためにはそうするしかない。

 

何か納得いかないことがあっても、

例えばそれに反抗したとき、

自分はもちろん誰かを傷つけてしまうし、

なんせ体力がもたない。

そうやって諦め続けていると、

自分の中の「正義」という概念すら無くなってそれが当たり前になる。

これまで何にも反抗してこなかった私は、

ああ、ずっと諦め続けてきたんだなあなんて事を思う。

 

「もう無理だと思う、でもやめるべきか分からない」

と葛藤する志村のセリフ。

何かに反抗したり葛藤したり、

それすらも出来なかった若者がたくさんいるのだから、

自分たちの幸福が何なのかを知っているこの寮の学生たちは

生きていく上で大切なものをすでに手にしている気がする。

自分の個性を主張しても、自由に行動しても、

周りがそれを受け入れてくれる。

折り合いがつかないことはとことん話し合う。

そういう場所が人間に必要な本当の協調性を与えてくれるなら、

学校や会社は私たちに何を与えているのだろう。

 

この今の状況が、この映画が、

考えるきっかけを与えているなら、

せかせかと仕事をするのはやめて、

今問われていることをゆっくりと考えたい。話したい。

 

私が中高時代に大半の時間を過ごした場所は京都でした。

あの出町柳百万遍に流れている異様な空気。

あの鴨川の、時間の流れがなんとなく遅い感じが好き。

今でも鴨川に行くと、川沿いに座って誰かと話したくなる。

みたらし団子を食べたくなる。

私にとって特別な場所。

以前、72時間というNHKのドキュメントで

することがないから鴨川デルタに毎日きて、何分いたかを記録している学生を見た。

あの子も鴨川デルタに恋していたんだろうな。

いや、あの子だけじゃなくあの辺りの学生はだいたい鴨川デルタが好き。なぜか。

こんなにいろんなモノやサービスが溢れている今の時代に

ただそこにいるだけで幸せを感じられることの不思議。

 

それは言葉では説明できない。

だからこそ、この物語がラブストーリーだと言うことが分かるし、

「恋」というものが人間を幸福にする感情であるという事も分かった。

それだけは確実。

それは時代がどれだけ変わっても普遍。

それが分かっただけでも私はとても幸福です。