昨日悲しみに泣いていた事が嘘のように

大好きな音楽や日々のことについて

なにかに掻き回されたい衝動ってある。

ホットギミックガールミーツボーイ観ました。


小説 ホットギミック ガールミーツボーイ (小学館文庫)



何かに掻き回されたい衝動。
まわりとか、立場とか関係なく
一直線に追いかけたり振り回したり。
論理的には説明できない恋とかそういうの。
私には分からないって思っている。
今も思っている。

でもこの映画に惹き込まれた。
単調なリズム。どんどん変わっていくカット。
最初はとても見ているのがしんどい。
この主人公にもまわりの人間にも共感なんてしない。暗いし、一方的だし、入り込めずに置いていかれる感じ。
でもなぜか登場人物それぞれがどんどん気になって見てしまう。
というかこの映画自体に振り回された。
これは、ストーリーとかキャラクターとかそういうものではなくて、詩的なセリフの美しさとか映像の作り込みに惚れていったのが強い。
どんどん映画に振り回れていくうちに
3人の男子に振り回される主人公と同じ体験をしているような錯覚に陥ってくる。
衝動的に恋に落ちていく感覚。
分かりたいけど分かりたくない。
会いたいけど会いたくない。
好きだけど好きじゃない。
みたいな。矛盾しかない感情。
そういう感情に掻き回されてみたいって
ちょっと思ってしまう。
何が言いたいのか分からない言葉の掛け合いに
なぜか涙がでそうになってくる。
すごく不思議な感覚。

終盤で初と立花くんが言い合って盛り上がっていくシーン。
あのシーンが本当によかった。
あのシーンを作るために
この映画のリズムとカットがあったのかなって思う。
心が持っていかれるってこういう事なのかな。

皆が好きな映画とは言えないけど、
わたしは好きでした。
余韻が残る。
余韻が残る映画は良い映画だと思っています。

清水尋也がとても良かった。
ツンデレ役が最高に似合いすぎていて、とても良かった。
堀ちゃんも頑張っていた。私は乃木坂ファンなのですが、表情がとても良いなあと見ていました。
ですが、ちょっと他の女優さんでも見てみたかったなと思うところもありました。
あと志磨遼平も良きでした。

私もバカでいてみたかった。
もっと主観的に生きてみたかった。
無理だけど。。と思いました。