南瓜とマヨネーズ
映画を観ました。
とてもとても、
繊細で人間らしくて愛しい人たちの映画でした。
主人公ツチダがハギオと関係を持った後に、
「わたしは自分が何をしているのかわからない」と言うシーン。
「せいちゃんがフってくれたら楽なのに」とぼやくのに、せいちゃんが家をでていくといったら泣きじゃくるシーン。
そういう、ツチダの矛盾しているところが女の子らしいって思う。
いちばん辛いのは、自分の矛盾に苦しむこと。
何故かそう行動している自分を客観的に見てしまうこと。
本当は、自分の願っていることが何なのか
頭の中では分かっているのに
上手くいかない日々の中に
抜け道を見つけてしまって
それが自分にとって幸せだと錯覚してしまう。
自分が何をしているのか分からない。
それは錯覚だって分かっているからなんだと思う。
ツチダは何度もせいちゃんを失うことを
頭の中に描いて
抜け道を歩いて楽になろうとしていたんだと思う。
でも、
大切なものを失うと分かったとき、
失ったとき、
たとえ何度もシミュレーションしたとしても
失う悲しみの大きさを測ることはできない。
バカだけど、
そういうバカみたいに生きる不器用な人の美しさが
この映画には溢れてる。