昨日悲しみに泣いていた事が嘘のように

大好きな音楽や日々のことについて

南瓜とマヨネーズ

南瓜とマヨネーズ (FEEL COMICS)

 

南瓜とマヨネーズ

映画を観ました。

 

とてもとても、

繊細で人間らしくて愛しい人たちの映画でした。

 

主人公ツチダがハギオと関係を持った後に、

「わたしは自分が何をしているのかわからない」と言うシーン。

「せいちゃんがフってくれたら楽なのに」とぼやくのに、せいちゃんが家をでていくといったら泣きじゃくるシーン。

そういう、ツチダの矛盾しているところが女の子らしいって思う。

いちばん辛いのは、自分の矛盾に苦しむこと。

何故かそう行動している自分を客観的に見てしまうこと。

 

本当は、自分の願っていることが何なのか

頭の中では分かっているのに

上手くいかない日々の中に

抜け道を見つけてしまって

それが自分にとって幸せだと錯覚してしまう。

自分が何をしているのか分からない。

それは錯覚だって分かっているからなんだと思う。

 

ツチダは何度もせいちゃんを失うことを

頭の中に描いて

抜け道を歩いて楽になろうとしていたんだと思う。

 

でも、

大切なものを失うと分かったとき、

失ったとき、

たとえ何度もシミュレーションしたとしても

失う悲しみの大きさを測ることはできない。

 

バカだけど、

そういうバカみたいに生きる不器用な人の美しさが

この映画には溢れてる。