昨日悲しみに泣いていた事が嘘のように

大好きな音楽や日々のことについて

南瓜とマヨネーズ

南瓜とマヨネーズ (FEEL COMICS)

 

南瓜とマヨネーズ

映画を観ました。

 

とてもとても、

繊細で人間らしくて愛しい人たちの映画でした。

 

主人公ツチダがハギオと関係を持った後に、

「わたしは自分が何をしているのかわからない」と言うシーン。

「せいちゃんがフってくれたら楽なのに」とぼやくのに、せいちゃんが家をでていくといったら泣きじゃくるシーン。

そういう、ツチダの矛盾しているところが女の子らしいって思う。

いちばん辛いのは、自分の矛盾に苦しむこと。

何故かそう行動している自分を客観的に見てしまうこと。

 

本当は、自分の願っていることが何なのか

頭の中では分かっているのに

上手くいかない日々の中に

抜け道を見つけてしまって

それが自分にとって幸せだと錯覚してしまう。

自分が何をしているのか分からない。

それは錯覚だって分かっているからなんだと思う。

 

ツチダは何度もせいちゃんを失うことを

頭の中に描いて

抜け道を歩いて楽になろうとしていたんだと思う。

 

でも、

大切なものを失うと分かったとき、

失ったとき、

たとえ何度もシミュレーションしたとしても

失う悲しみの大きさを測ることはできない。

 

バカだけど、

そういうバカみたいに生きる不器用な人の美しさが

この映画には溢れてる。

こころ

 

年末に

夏目漱石

「こころ」を読みました。

 

 

こころ

 

私は

読書が好きだけど

けして読書量は多くなく

夏目漱石

国語の教科書で読んだくらいです。

 

これから

もっと近代文学を読みたくて

夏目漱石を読み始めました。

 

この「こころ」という小説は

青年が、1人の男性(先生)と出会い、

その先生の過去の秘密について

一通の手紙を通じて知るまでの

先生との交流を描いた話

と言ったらいいのでしょうか。

 

とにかく面白くて

読むのが止まらなかった。

 

人間には必ず悪い部分がある。

お金が絡むと人は変わる。

財産分与はきっちりやれ。

恋は罪悪だ。

 

若い頃の自分に言い聞かせるように

先生は言う。

 

 

人間の悪を描くことは難しいと思う。

ましてや、先生は悪人ではなく、

心の優しい人だからこそ難しい。

善人の悪は、悪人の悪よりも恐ろしくて繊細であるが故に。

夏目漱石の人間のこころを探求した精神とその表現力に圧巻された。

 

自分のために愛する人のために

誰かを裏切ることなんて

誰にもあるようなこと。

裏切られ、人の悪を知り、

裏切り、自分の悪を知った先生は

自分の罪を自分で罰した。

人のエゴが増えていくばかりの

現代に生きる私は

孤独や償いの中で生きているこの小説の苦しさに

誰にも潜む人間の悪と罪を知らされた様な気がしました。

 

 

 

ショートカット

 

人生でいちばん

髪を短く切った。

 

髪を切ることが

そんなに大きな変化だとは

思ってなかったけど

だいぶ印象が変わったみたい。

 

何かあったん?首が寒そう

と笑う同期。

失恋したの?

と心配してくれる女性陣。

3倍美人になった!

と叫んでくれたおじさま。

ちびまる子ちゃんですか

と言った上司。

 

色んなリアクションがあって

面白い。

コミュニケーションできて

嬉しい。

私の毎日は会社の人でできているから

会社の人が私の髪型なんかで

会話しようと思ってくれることが

嬉しい。

 

ショートカットの自分が

好きになった。

私のショートカット人生が

始まる。

 

 

夢について

 

私の中高時代の友達には

夢を追いかけてる人が結構いる。

それは苦しそうでもあり、

楽しそうでもあり。

若い時の投資は、

無駄にならないと言う。

皆、何になるか、はわからない。

何をやるか、が明確なだけ。

途中で死んでも

何をやったか、

ということが人生になる。

 

だから、

夢を追いかけていいんだ!

働きながら夢を見ることを決意したのです。

 

でも、

今いちばん近しい人に

大学の体験授業に行ったことを話したら

自己啓発で?

と聞かれた。

知っていたけど、自己啓発って何?

と聞いた。

向こうがうまく返せなかったので

自分を高めるためにってこと?

と言ったら、そうだと言った。

興味があったから、と返した。

それ以上は話が膨らまなかった。

この人と、夢の話はできない。

 

 

私の中では自己啓発ではなく、

新しい世界への第一歩だった。

自己啓発だとしても何のための自己啓発なのか。

そこに関心を持って欲しい。

 

分かってもらえなくても、

バカにされても、

やりたいことをやる人生にしよう。

そう思う。

コンビニ人間

ここ数日ほんとに散々な日々で

仕事でもモヤモヤする。

そんな時に読んだ「コンビニ人間」

色々思うことがあった。

 

コンビニ人間

 

私も社会に許されるために

大学を出て就職したと思う。

なんであんなに必死になって

就活をしてたかと問われれば

会社に受かりたかったというより、

周りと同じ様に内定を貰って

社会に認められたかったというのは大きいと思う。

 

親の望むようにとか、

友達に愛されるようにとか、

そういう気持ちがきっと真っ当に生きる力になるし

それは決して間違っていなくて。

 

でも、この本にでてくるように

それができないから異常だとか、そういう分け方をして非難する人にはなりたくないと思う。

本の中で、

「社会不適合者」という表現がでてくるけど、

まず”社会適合者”って誰?何?

という疑問。

 

良い大学をでたのに、会社を辞めてコンビニで働いてるという人の話を実際に聞いたことがある。

大事なのはどこで働くかじゃないから、

生きていければそれでいいと思う。

 

でも変わることを止めたら、

それこそ

「終わってる」と言われても仕方ない。

だから、この本の主人公は

白羽さんに出会って良かったと思う。

眩い閃光

 

【チラシ付き、映画パンフレット】  溺れるナイフ OBORERU KNIFE

 

溺れるナイフ

女子高生に紛れて観てきました。

 

訳わからない間に

心が持って行かれて

胸が熱くなった映画でした。

 

何か特別なものをお互い持っていて

惹かれあっても

一緒にいることで

特別が失われて苦しくなる二人は

乱暴に見えて、その葛藤がそのまま映し出されるような繊細な人間だと思う

 

だから

上手くは生きていけない

不器用な人間の心に刺さるのかも

 

映画を見終わった直後に

隣で女子高生っぽい女の子が

難しい!って発していたように

観た直後は、

なんか切なくて涙目だけど訳がわからなくて

後になってこの映画やばいよ!

という事に気付かされたというか、、

映像を思い返して

夏芽の気持ちになったり

コウの気持ちになったりして

やっと分かることがあります。

 

なんといっても美しいです。

こんなに美しい少女漫画の映画化は、はじめてです。

 

また、

もう一度映画館で観ようと思います。